伊吹山 ~秋の花~ [山裾散歩]
伊吹山の固有種~コイブキアザミ~
9月14日 秋の山野草を求めて標高1,377mの伊吹山山頂周辺を歩く。この山は、太平洋型と日本海型の気候の混合と言う特殊な気候に支配されていること、山の地盤の大半が石灰岩でできていることなどから、山野草・高山植物の宝庫で、固有種や希少種が多く分布する地域となっている。
伊吹山山頂
特殊な気候と地質が影響して、“伊吹山でしか見られない種”、“この地に適応した種” 、そして“高山帯の植物”、“亜高山帯の植物” などが混生している。スカイテラス駐車場(1,260m)~山頂までの登山道コースを歩いた。
宜しかったら、・・・・・ 続きをご覧下さい。
☆☆☆☆☆☆ 一等三角点 ☆☆☆☆☆☆
緯 度 | 北緯35度 24分 52秒 731 |
経 度 | 東経136度 24分 33秒 311 |
標 高 | 1337.31メートル |
設置年 |
明治18年(西暦1885年)
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☆☆☆☆☆☆ “伊吹” の 名がついた植物 ☆☆☆☆☆☆
コイブキアザミ
イブキアザミ
“コイブキアザミ” はヒメアザミが、石灰岩でできている伊吹山の土地に適応した種。アザミなどに比べて頭花は小さめだがたくさん集まって咲く。“イブキアザミ” は頭花が密集せず、イブキアザミとヒメアザミの中間型とされている。ともに伊吹山の固有種。
イブキトリカブト
伊吹山3合目~山頂にかけて生育するとされ、写真は山頂付近の群生を撮ったものなので “イブキトリカブト” なのだろう。トリカブトの仲間は日本各地に生育していて、詳しい違いがわからない。
イブキジャコウソウ
伊吹山に多い植物で山頂付近に群落があると言うが、花の旬は過ぎている。葉に触ると麝香に似た香りがすると言われているが、よくわからない。
イブキフウロ
花ビラに山形の切れ込みが入る。本州地方の中部地方以北に生育する。
“伊吹” の 名がついた植物としては、他にイブキコゴメグサ、イブキレイジンソウを見ているが、残念ながら写真に残すことができなかった。
☆☆☆☆☆☆ 目立った 花 ☆☆☆☆☆☆
アキノキリンソウ
アケボノソウ
ミツバフウロ
ヒメフウロ
エゾフウロ(?)
ゲンノショウコ(?)
伊吹山に生育するフウロソウ科の花にはイブキフウロ、ミツバフウロ、エゾフウロ、ゲンノショウコ、ハクサンフウロ(写真はない)などがある。花は(種によって異なるが)夏から秋まで見られるようだ。フウロソウ科の花は両性期→雄性期→雌性期と変化していくという面白さがある。
キバナノカワラマツバ
クサボタン
キンポウゲ科の植物。カールした花が特徴で、花後に羽毛状の実を付ける(一つ上の写真の左側が実)。
イワアカバナ
アカバナ科の植物。薄紅色の花弁で、脂肪が長く雌しべの先端が球形になる。
シモツケソウ
夏の花の “主役”で、7月~8月初旬が花の盛り。この時期にまだ咲き残りがあった。
シオガマギク
“シオガマ(塩竈)” とは海水を煮詰めて塩をつくる浜辺の竈。ねじれた花びら、葉が茎上部で互生・下部で対生するなどの特徴がある。
リンドウ
これから花が楽しめる。
ミツバベンケイソウ
葉は3枚輪生し、乾燥に耐えるために肉厚となっている。蕾の緑色は開花後赤みを帯びてくる。
リュウノウギク(蕾)
花は白色。この時期はまだ蕾膨らみ始めたばかり。葉の幅が広いという特徴がある。
☆☆☆☆☆☆ 大群落となっていた 花 ☆☆☆☆☆☆
フジテンニンソウ
富士山周辺に多い植物で、花穂の下部から淡い黄色の花を開く。
サラシナショウマ
フジテンニンソウはシソ科で、こちらはキンポウゲ科の花。両者は同じ時期に花を開くとあったが、こちらは少し旬を過ぎていた。“白いブラシ” のような花が一斉に風にそよぐ姿を見てみたかった。
ルリトラノオ
伊吹山でしか見られない希少種で、8月の頃から咲き始める(旬は終わっている)。同じゴマノハグサ科に “クガイソウ” があるが、葉の付き方が異なる(クガイソウは葉が輪生するが、こちらは対生)。
☆☆☆☆☆☆ おまけ・・・中庭の旬・・・ ☆☆☆☆☆☆
ルドベキア
ブルーセージ
秋薔薇 ~ ゴールデンアロー & チャールストン ~
バラは夏の暑い時期をうまく越せなかった。消毒がを怠ったために食害が酷かった。被害の少なかった僅かの花は花瓶に挿して室内へ。暑さを乗り切った花たちは、今が盛りと咲いている。
ご訪問ありがとうございました。
タグ:201909
2019-09-21 17:02
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コメント(18)
六十路を通過し”七十路”!”それでも山や花々を楽しまれる健康体が
羨ましいです。爺はその上なんです。
by 旅爺さん (2019-09-22 17:29)
お元気で何より。台風の渦中です。
by 夏炉冬扇 (2019-09-22 20:35)
おはようございます。台風17号近づくに連れてフェーン現象の影響が強くなってきています。気温が急速に上昇中で、予想最高気温は昨日比+10度の33度とあります。
旅爺さんさん:“七十路” やっぱり体の動きが今までと違ってきましたね。でも、動けるうちは山や花を求めて楽しもうと思ってます。旅爺さんさんも、頑張って下さい。
夏炉冬扇さん:17号、こちらではフェーン現象強まってきています。畑の作物の育ちが今一なんです。ニンニクの植え付けがまだなんですが、カラカラの畑では心配です(ラッキョウも植え付けてから雨が降ってません)。
ご訪問ありがとうございます。
侘び助さん
ネオ・アッキーさん
ゆるりさん
Mitchさん
by michi (2019-09-23 09:48)
こんにちは~~
旅から帰ってきました。
素敵な花ばかりです。
太ってから山はご無沙汰なので懐かしいです。
特にクサボタンを見られて嬉しいわ♬
by せつこ (2019-09-23 11:40)
こんにちは^^
伊吹山は本当にお花の山ですね。
トリカブトやアケボノソウが素敵です♪
イブキジャコウソウはあまりにも有名ですね^^
フウロの種類が沢山あるのですね。
by いろは (2019-09-23 15:09)
台風17号からかわった温帯低気圧、未だに強風域がかかっています。
そのため、ときおり強い風が吹き、気温が下がりません。
せつこさん:暑いですね、今日は。具合が悪くなってしまい、部屋に閉じこもりっきりです。
いろはさん:フウロソウの仲間が多いことに驚きました。“グンナイフウロ”もあるようですね。“イブキノキケンショウマ”というのが群生しているとパンフレットにあったんですが、見つけることができませんでした。
ぶらり爺さん たろうさん:ご訪問ありがとうございます
by michi (2019-09-23 16:40)
伊吹は4~5回行っていますから花の過半は見たような気になっていますが、名前はサッパリ分かりません。花だけ見て葉っぱを見ないからでしょうね~甘く見ていた台風で鉢やら陶器の人形に思わぬ被害が・・・
ここは日本武尊の終焉の地らしいですね(初めて登った時は未だ測候所が有った昔で茶飲み話に聞きました)
by OJJ (2019-09-23 17:31)
伊吹山、魅力的なお花畑ですね♡
行ってみたい気がしますが、足も弱ってきたし、運転免許も返してしまったし^^;
by Mitch (2019-09-23 17:36)
まさに植物の宝庫ですね。
今年は気温が相当高いので、冬野菜の調子が悪いです。
by Baldhead1010 (2019-09-24 04:45)
OJJさん:測候所があったのは随分前なんでしょうね。うちは鉢がかなり倒されてしまいました。大事なパッションフルーツの鉢も値植えの、実がついたまま倒され、やっと補強し直しました。
Mitchさん:運転免許証返納したんですか。私は、これがないとあちこち動けなくなるのでもう少し後にしようと思ってます。
Baldhead1010さん:かなりの種類があるようですね。1~2回行った程度では僅かしか見ることができません。またいつか行こうかなと思ってます(ただ、遠いんですよ)。
ご訪問ありがとうございます。
tarouさん(名前間違えてしまいました。済みません)
絵留さん
グリーンさん
Inatimyさん
by michi (2019-09-24 13:45)
かの有名な伊吹山まで行かれて、固有種を見に行かれたんですね。
山野草好きな物にとって涎が出そうな花々で綺麗だったでしょうね。
以前から一度はと思いながら今に至ってはもう行けないだろうと思っています。貴重な花々を見せて頂き有り難うございました。
by g_g (2019-09-25 17:48)
g_gさん:コメントありがとうございます。2度目の伊吹ですが、贅沢なもので、春は少し早すぎ、今回は狙っていたものが見つからなかったことから、再再度の挑戦を考えています。
by michi (2019-09-26 18:39)
おはようございます^^
伊吹山はもう随分前の5月連休に登りました。その時もお花が沢山ありましたが、この時期もまた沢山ありますね。やはり花の百名山だわ^^
by mimimomo (2019-09-29 06:21)
おはようございます。今朝は、少~しだけお湿りがありました。白菜の名をの移植(2回目)を行います。
mimimomoさん:私も春の伊吹山には2~3年前に行きました。そのときは花が少なかったですね。でも、今回は随分といろんな花と出会えました。“花の百名山”を実感しました。
よしころんさん:ご訪問ありがとうございます。“別荘” のリニューアルがどんどん進んでいるんでしょうね。
by michi (2019-09-29 06:34)
伊吹山は百名山ですよね。
イブキの名のついたいろんな花があるのですね。
イブキジャコウソウはあちこちで見られますがこの山が謂れなのでしょうか。
先日も香りを楽しんできました。
by tochimochi (2019-09-29 07:35)
tochimochiさん:おはようございます。“伊吹麝香草”とありますから、伊吹山に多く見られるのでしょうね。この仲間の総称が“タイム”と呼ばれるハーブなのでしょうね。国内ばかりではなく、海外でもかなり見かけました。
by michi (2019-09-30 05:02)
伊吹山は花の宝庫ですが、秋口でもこんなに花が多いとはビックリです。白山や伊吹山は花の名前のアタマに名付けられるように名花が多く植生が恵まれているんでしょうね。
by Jetstream (2019-10-01 10:13)
Jetstreamさん:伊吹山は特殊な気候と地質が影響していると言うことでしょうね。春に歩いたときよりも、秋の方がたくさんの花と出会えましたね。と言っても山頂付近を歩いただけですので、登山口から登るともっと出会えたのかもしれません。
by お名前(必須) (2019-10-01 18:15)